兵庫フラワーセンター

朝7時に目が覚めた。淡路地方も夜は熱帯夜の連続で、我々の部屋も夜どおしクーラーをつけていたが、特に冷えすぎることもなく、体調は万全である。
朝8時に宿を出発。2泊したので一人8000円ジャストのお支払い。消費税もかからないらしい。民宿のオヤジに別れを告げ、宮本氏の先導で淡路島を後にし、兵庫フラワーセンターへと向かう。カーナビによると所要時間は1時間半。しかし高速ではなく一般道を使ったため2時間近くかかってしまう。10時過ぎにフラワーセンターの駐車場へ到着。土居さんが待ち伏せていたかのように登場し、我々をバッ クヤードに案内してくれた。いつもは歩いていくのであるが、今日は月曜日でお客が少ないので、車で直接バックヤードにつけた。早速お茶をご馳走になり、園内を案内してもらった。
いつ見ても兵庫の温室はすばらしいの一言である。入り口付近には、昨日まで花博で展示されていた植物が箱ごと置かれていたが、展示に出されなかった植物も、またすごいのである。そのほかにもフラワーセンター自体の展示でも出されているとの事。その種類の豊富さと、出来の良さには頭が下がる思いである。これも土居さんの植物に対する情熱の賜物であると思う。
りんごのようなアンプラリア、産地独特のラフレシアナの個体差も見ていて面白い。またヘリアンフォラもこの暑さの中でも元気であり、ウトリクラリアのアルピナもいじけることなく元気な葉を出していた。
サラセニアは屋外にあるが、非常にお行儀のよいプルプレアを発見。これはかつて日光タイプとして脚光を浴びた品種に酷似している。稲穂氏と私は撮影に没頭する。よく考えると、兵庫でサラセニアを撮影するのは初めてかもしれない。稲穂氏主宰のホームガーデン通信とJCPSが偶然かな次回をサラセニア特集と決めているせいもあり、伊勢のときもそうであるが、サラセニアの観察には余念がな かった。
ドロセラ類も良く出来ており、ピグミードロセラのスコーピオイデスがやたら馬鹿でかいのには驚いた。これはもうピグミーとは言えない代物である。
ロリズラのゴルゴニアスがあるのには驚いた。高さ15cmほどの可愛い苗であるが、粘着力は強く、手をつけると植物体までがひしぐほどの粘着力であるが、栽培はメチャクチャ難しいようだ。種子から発芽させたわけだが、発芽するまでに半年以上かかっているという。
土居氏との植物交換はかれこれ4年以上に及ぶが、昨年私が差し入れしたN.albo-marginataが凄く立派になっており、黒々とした袋は逸品ものである。
同じく昨年差し入れたN.sibuyanensisも大きな袋が出来ている。我が家と同じサイズのものを送ったはずだが、やはりここの環境は素晴らしいのであろう。

土居氏より栽培のコツなどを色々伝授していただいた。乾燥ミズゴケを使う前に、一旦熱湯で十分煮出してから使うそうである。こうするとミズゴケから雑草が生えてこないとのこと。これは良い事を聞いた。ネペンテスの挿し木のポイント、鉢の選び方、用土の使い方、遮光の加減など大変ためになる話が多く、とても参考になった。
いえきちさんは仕事の関係で一旦栽培をやめていたが、こう3日間も食虫植物に囲まれていては、栽培の再開はもう決まったようなものである。坪井氏もこれだけ刺激の強い光景を見せられて、脳みそがスパークしているようである。
時間は12時を少し過ぎている。今日はこれから約600kmとばして東京に帰らなければならないので、早めに帰らなければならない。時間があれば一緒に昼食でも取りたいところであるが、ここで土居氏とお別れの時間である。
兵庫を出発したのが12時半、大きな渋滞もなく、車も順調に進み、Redec氏と運転を交代しながら、無事にその日のうちに全員家路に着くことが出来たようである。私は夜の10時半に帰宅した。疲れはそんなにない。心地よい疲労感と3日間に及ぶ食虫三昧に大変満足である。
関西行脚。そこには海外自生地探検とは、また一味も二味も違う味わいというものがあるような、そんな気がした3日間であった。

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