伊勢丹卸売り及び展示即売会協力に至る経緯

(卸売りをはじめた経緯)
新宿伊勢丹と言えば、食虫植物マニアにとってはまさに聖地であり、年に1回行われる展示即売会は毎年待ち焦がれていたものである。 そんな頃から時代は流れ、通年を通じて海外より安く苗が輸入される時代が到来。伊勢丹でも昔では考えられないぐらいの珍品が夏の即売会以外の時期でも並ぶことは珍しいことではなかった。
その経緯は至って単純なものであった。 9月以降毎月定期的に苗を卸して欲しいと伊勢丹の責任者の安藤さんに依頼されたのは、平成7年の8月の展示会のときにだった。私はJCPS会員向に苗を輸入し、あるいは自己増殖したりしていたので、伊勢丹に苗を卸すことはお安い御用であった。また、価格についても以前、伊勢丹で卸していた方がかなり高額な価格で卸していたようなので、価格破壊のためにかなり安く押さえた。その甲斐あってか9月以降毎月苗を卸したが、卸に行くと先月卸した苗がきれいに売れているのを見るとうれしいものであった。

(展示即売会を行った経緯)
平成14年の2月に伊勢丹安藤さんより6月に展示即売会を行いたい旨の相談を受ける。日程は6月15日〜23日。なぜこの日程かと言うと、 6月21.22.23と食虫植物の国際会議が開かれるからだ。安藤さんいわく、海外の方にも沢山来場していただき苗を買っていただきたいとの事。商売人としては当然の発想であり、依頼を受けた私としては、早速越川さんに連絡をして、南総食虫植物園の全面協力のもと、展示品及び即売品を用意することになった次第である。正式アナウンスは3月上旬。JCPSのホームページや浜田山集会においても告知した。

<告知文>
2002年6月21日(金)から23日(日)までの3日間、国立科学博物館・新宿分館において第4回、国際食虫植物会議 日本大会が開催されることになりましたが、上記開催に伴い、世界各国よりお見えになられる食虫植物愛好家の方々、国内趣味家の皆様方を対象に、新宿伊勢丹デパート屋上の園芸コーナーにて、食虫植物の展示および販売を開催いたします
開催期間は2002年6月15日(土)〜6月23日(日)の約1週間です。南総食虫植物園とJCPSが前面バックアップする予定です。展示品、即売品とも充実させたいと思います。夏(7月)の展示とは一味違った趣になるとお思いますので、是非新宿伊勢丹まで足をお運びください。

国際会議も近づき、参加が予想される外国人には個別にメールで案内した。そして国際会議の会場内でもアナウンスしていただこうと、責任者である近藤先生に連絡したが、「参加外国人が伊勢丹に流れてしまい、会議が成り立たなくなる可能性がある」という主旨でアナウンスはもちろん駄目。伊勢丹での展示即売会そのものにケチをつけられた印象であった。
「伊勢丹で即売会をやると会議参加の外国人は、会議に参加しないでみんな伊勢丹に流れてくるのか??」「そんな程度の国際会議なのか?」とも思ったが、ここで目くじらを立ててもしょうがない。こちらとしては国際会議を潰す為に展示即売会をやるわけでもなく、ただ、お客様に喜んでもらうために伊勢丹に協力すると決めただけだ。また、毎年7月に行われる食虫植物研究会主催の展示即売会を潰すつもりなどもちろんない。私見では、7月と言う真夏の展示は苗も傷みやすく大変なので、梅雨時の6月と涼しい10月ごろがベストだとは思っているが、そのことと今回のことはまったく関係ないことである。

国際会議では、販売ブースを置くことが可能であったが、50.000円の場所代がかかると言う。とてもそんな高額な場所代は払えないし、私自身も会議に参加したいので、販売品は伊勢丹にすべて卸すことにした。
伊勢丹側も八丈島一正園に苗の依頼をし、即売会当日はすごい数の品揃えになった事は皆さんが一番良く知っていることであろう。即売会当日朝、展示品の納品、飾り付けを済ませて、お客さんの入りを確認する。すごい数だ!インターネットや浜田山、JCPS情報誌での告知であったが、その影響力のすごさにも驚いた。めぼしいものは15.16の土日でほとんど売れてしまった感じであった。

2002年7月には研究会主催で展示即売会が行われたが、こちらも歴史のある恒例行事で、私が中学生の頃からやっているので、少なくても30年近くはやっているものであろう。さすがに当日朝はすごい賑わいであった。
食虫マニアから見れば、一夏に展示即売会が2回も行われた! それでよかったのではないだろうか?

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