岐阜県各務原市周辺

清水の湧き出る崖に大量のトウカイエンシス


険しい山道

トウカイコモウセンゴケの群生

トウカイコモウセンゴケ

トカイコモウセンゴケ

皆さん和気藹々

6.つかのまの宝石...。

 飲みすぎたかな?何処かでTELの音が...。夢うつつで時計を見ると朝6時。 出てみると...稲穂さんだ。「朝6時でしたっけ?ロビーで待ってるんです。」 「おいおい。」6時半だけどえらく力入ってる。彼は昨晩は全く飲んでなかった しな。(注:彼は飲めないんです。)そうそうに着替えてホテルに向かいながら 携帯メールチェックすると...入ってる。「橋本さんが伊勢に向かうそうです。 :5時45分」もう6時前に掛川を出発してる。気合入ってるなぁ!

 そんなことをやってるうちにホテルに着くと、なんと全員行くそうで、昨日 宴会に来てた伊藤さんも待っていた。昨日かなり飲んでいた皆だがそんなことは 意に介さないようである。私の車に伊藤さん。関東組の車に全員乗って自生地に 向かう。朝早いので道も空いているし、なにより今日も快晴!天気がいい。 今日は昨日これなかったメンバーも来るのでいやがうえにも盛り上がる筈だ! そう思うと車も嬉しいのか、滑るように走る。10分後、自生地のある山道の 途中に着く。ここからは3分ほど(藪の中を10メートルほど歩くが...) 歩くのだがそれでD.tokaiensisやD.rotundifoliaが見られるのだ。道々、皆で 「みんな本当にバカだね〜。本当に食虫バカだ!」「やっぱり遅れた分は とり戻さないとね〜。」前日遅刻してしまったわけだが、図らずもこれで皆の 「食虫バカ魂」を見せ付けた事になったわけである。

 さて、藪に入ろうかとしたその時。ガサガサッっとなにかの気配。目を凝らすと 野生の鶉(うずら)だ!3羽のヒナを連れていた。鶉もこんな朝早くから人間が 来るなんて思いもしなかったろう。みんな中腰になりながら薮を掻き分け獣道を 10bほど行くと、道が開けて足元に生ミズゴケや雑草が見え出し、その中に まばらだがD.tokaiensisが顔をだしている。もう5歩踏み出すと、そこはもう D.tokaiensisの作る絨毯であった。「あった!」なにより顔を近づけてみると 朝露なのか、それとも目いっぱい粘液をだしているのか、朝日にいつもより まして輝くD.tokaiensisがそこかしこにあった。もう紅い宝石といっても過言では ない。稲穂さんはもう夢中でシャッターを切っている。みんな自生地のあちら こちらに行き、D.rotundifoliaやD.tokaiensisを見ている。ここはミミカキグサ 2種(U.bifidaとU.caerlea)が見られるが、よ〜っくD.tokaiensisの生えて いる周りを見るとU.caerleaの葉っぱが顔を出している。きっと晩夏には紫色の 綺麗な花をつけることであろう。
 D.tokaiensisもD.rotundifoliaも花茎をあげており、見ごたえのある状態に なっている。株数も1000や2000は優にあるであろう。新潟からいらした 2名は初めてD.tokaiensisを見られたようで魅入られたようになっている。 そういえば日本海側には一部地域を除いて、D.tokaiensisは見られないので 無理からぬことである。

 ここは採石場のすぐ北にあり、削られるのではないかとの心配もあったが 幸いそのような計画は持ち上がっていないようだ。 十分堪能した順にもと来た道を引き返していった。山道に着き、さあ行こう! 歩こうとすると...。居ない。稲穂さんがD.tokaiensisを撮影していて 我々が居なくなったことを気づいていないようだ。大声で「ここに置いて行き ますから夕方迎えに来るね〜。」と話しかけると「まって〜。」なんか大声で コントをやっているようだ。道々ゆっくり話をしながら歩いて暫くすると 稲穂さんは息を切らしながら来た。満足な写真は撮れたろうか?それは後の お楽しみ!狭い山道で方向転換をすると山道を下る。時計をみると7:30. ホテルに向かい朝食をとってもらい、8:15にはホテルを出発して伊勢に 向かおう!若大将が同郷の庄田を連れて、きっと伊勢で待ってるぜ!  朝露に包まれた宝石は我ら「食虫バカ」を笑っているかもしれないな。

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