食虫植物の集いin浜田山

4月9日の浜田山の様子

D.cistifloraの大輪

U.longifoliaの大輪

Cephalotusの巨大な袋

U.calycifida

B.giganteaの乱れ咲き

満開のP.ehlersae

前回、風邪を引いてしまい隊鵬とした状態での参加となってしまったので、今回は万全に調子を整えて望んだ。何時ものように、田辺氏と待ち合わせて浜田山にやってくるが、なんととある食虫植物集団の溜り場であった某所が今月限りで撤退となり、荷物などがも ぬけの殻になってしまっていた。そこはみんなでパバイヤ鍋をつついたりした楽しい憩いの場だったのだが、事情故に仕方がない。田辺氏とタコ焼きやらいなり寿司を買って浜田山会館のロビーヘ。まるでこれから花見にでも行く様相だ(ある種の花見か?)。
一時の開場まで、適当に飲んだり食ったりとだらけた。・・・・もとい、熱のこもった食虫植物談義に花を咲かせ、時間を見て開場入り。開場入りした人の手も借りて会場作りをする。相変わらず、即売品は多い。食虫植物の苗だけにとどまらず、園芸資材やら本や らバラエティに富んだ売り物が並び、昼食もそこそこに物色にやってくる人々。果てはイチゴの差し入れもあり、品不足に困ることはまずない、殆どフリーマーケット状態の浜田山だ。
しかし、そこはやつばり食虫植物大好き人間の溜り場だけに、展示品も数は少ないがレベルの高いものが集まる。高校生ながらも何時も作り込んだ植物を持ってきてくれる中藤君はU.longifoliaの開花株を持参。皆の絶賛を浴びていた。それと、平鉢にびっしり植えた、いや、満作に増殖したD.adelaeも。いったい、何株入っていることやら。「あ、2週間SchiZandraだ」と言う馬鹿な発言に、一同苦笑。その横に、本物のschizandraが。またD.cistifloraもサーモンピンクフラワーのタイプとクリームイエロータイプの系統がそろった。ただし、どうしても昼前に閉じてしまう短い花期なので、なかなかそのアネモネのような大輪の花を見るチャンスはない。持参した斎藤氏も、「明日開花するはずなんですが、仕事なので見れません」と嘆いていた。貴重な花の写真を撮るために、有給休暇を取る強者もいるとか。
そして、浜田山の大きな特徴とも言えるのが、ほば年間を通してピンギキュラの展示が絶えることはないということ。勿論、服部氏を筆頭にエキスパートの面々が参加しているお陰もあるのだが、やはり早くから珍品などが即売に出て、バックグラウンドが広がったというせいもあるだろう。今回は服部氏のkondoi始めとする多肉系ピンギの寄せ植えとオリジナル交配種が目を引いた。人気がありながらもなかなか栽培が難しいKondoiやdebbertianaを平鉢に十数株も植え込んでバランス良く開花まで持っていくのは、やはリエキスパートならではだ。ehlersaeに至っては鉢の中のコンポストが見えないくらい密植しているにもかかわらず、いじけた苗は皆無である。尚且つ、殆どの株から花茎が上がっている。まるで、色とりどりの蝶が舞っているようだ。
即売についてはもう改めて言うことはない。溢れる程の出品で毎日盛り上がっている。しかし、例えばピンギにしても「花がどんなのか判らない」、ネベンテスなら「どんな袋が付くのだろう」という質問は当然上がってくる。実際、その見本があればいいが、実際に言葉だけで説明するのは難しいものだ。メキンカンピンギに関しては、大抵のものは趣味の山野車のアシナガムントリスミレ特集か、稲穂の「メキンカンピンギキュラの世界にようこそ!」でフオローしている(の、ですよ。と、さり気なく宣伝したりしてしまう姑息な私)のでどうにかなるものの、その他のものについてはよほど詳しくないと説明は難しいだろう。小苗の状態では想像も及ばず、出した側が「これは凄く大きな花が咲きますよ」と言っても、実際の売り物の苗が1センチたらずでは買う側は多分判らない。その辺 のケアもしていかなくてはいけないだろう。また、今回は田辺氏がネぺンテスの栽培環境についての講習を行なったが、今後も定期的に行なわれる事が望まれる。近日オープンの南総食虫植物園の様子を映したビデオも公開された。「多肉植物園になりそうだ」なんて懸念もぶつとぶほどの、ネベンやサラセニアの展示に期待したい。ちなみに、多肉植物の方はかなりの充実ブリだ。かなり貴重な品種も集まり、マニアでも楽しめそうな雰囲気である。
以前の、一部の極々限られた人だけが展示を持ってくるのではなく、一鉢でも十分に作り込んだものを持ってきてくれる方が増え、実に楽しい。見事な大株仕立てなどは経験豊富で設備もあるベテランの仕事だが、見せる作り方はアイデアしだいで誰にでも出来る。 ビニボットに水苔植えでも勿論育つのだが、更にそこヘ一工夫を加えることで、より楽しい食虫植物ライフを満喫することが出来る。まかり間違っても、私のように生活そのものが侵食されないように。「もう、やめるもんは人生しかない」なんて危ないことをほざく のは、やめようね。(by Sethos稲穂)

展示品一覧

田辺直樹
D.cistiflora pink flower H.nutans H.minor H.heterodoxa(開花株)H.minor x heterodoxa Cephalotus(巨大袋)N.hamata N.truncata P.agnata Ekuma P.agnata x emarginata P.kondoi type P.potpssiensis

タンク
B.gigantea(大株)

服部正人
P.kondoi (K.klein) P.kondoi Santa Rita95 red P.laueana CP2 x moctezumae P.gigantea purple x moctezumae P.primuliflora white flower P.ehlersae P.debbertiana D.sp 8 Cephalotus

中藤
U.longifolia(開花)U.calycifida(開花)D.adelae(寄せ植え)

斎藤三津夫
D.schizandra D.cistiflora yellow flower

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