板橋区熱帯環境植物館での即売会
9月15日、16日の即売会の様子
心配された雨もなく、割にからりとした秋の空が広がる板橋熱帯植物館特設会場・・・といっても、運動会テントの下にテーブルを並べただけの簡単なブースだが、並んでる量、質は半端ではない。浜田山の軽く倍以上の量がででーんとスペースいっぱいに置かれている。しかし、例によって10時の開始を待たずに良いものから売れていく。なかには並べた側からなくなってしまったものも。ネペンの珍品は開始一時間で消失。出品者同士の身内買いの嵐が吹き荒れ、なぜかあちこちに戦利品の山が。途中からきた参加者の提供品にも、わらわらと群がってきて品評会が始まり、何時の間にやらお買い上げ。結局、ノリで買ってしまうのだ。おかげで、品種を書き留める暇すらない。一時を過ぎた頃にはよっぱらった主宰殿以下、うだうだと居酒屋にたむろするがごときありさま。イベントスタッフの食べているロケ弁を指をくわえてみていた。
ジャングルフェスタのイベントがある間は暇だが、終わるとたちまち人だかりが。売り人は忙しい。お金のやり取りだけでなく、栽培の説明などもしなくてはらない。
今回の参加は主宰殿、狂さん、内沢氏と去年に引き続くメンバーに、若林氏、新潟よりはるばるやって来られた高橋氏、突然やって来たアクアリスト口無氏、そして途中から岡本氏や鵜原氏といったJCPSメーリングリストの常連が顔を合わせた。売りものを持参する人もいれば、それに無言で群がる人もあり、中には携帯電話で仕入れの打ち合わせをしている人も。もちろん酔っ払っている人もいる。なぜか駄菓子がつまみがわりに出され、みんなてんでにつついている。この緊張感のなさが、まだ夏の余韻を残す心地好い風が良く似合う。
しかし、売品の獲得にはみな目を光らせている。新しい荷が入ればさっと視線が集まる。ネペンの珍品やサラセニアの良株はさっとなくなり、あとは一般向けの品種がぽつぽつと売れていく。あとは狂さんの多肉が相変わらずおばちゃんをはじめとした主婦層になぜか人気がある。ネペンテスはアンプやラフレはあっという間になくなる人気種の代表格だが、ぽつぽつと売れるものとしてコルダルバ(ベントリコーサ×マキシマ)やアラータ×トランカータなどがある。いずれも作りやすくていい品種だ。
他に、ピンギなども疎らに売れていくが、この辺は花の少ない時期ゆえに今一つ。サラセニアも、よほどのマニアでないと分からないものも。この辺は知名度のなさというしかない。
植物の方は、とにかく大量にあるのでゆっくり物色して好みのものを探してもらうに尽きる。値段も浜田山より安めのものもあるので、ふだん即売でゲット率が低い方は、明日10時少し前に来られることを勧める。また、インドネシア料理の出店もあるが、ナシゴレンはなく、軽いスナック程度なのが残念。
おっと、忘れてた。会場のある板橋区立熱帯温室植物園には、植物園だけでなく、小さな水族館というかアクアリウムコーナーがあります。そこに、なぜか私がはまっているクラウンローチとパキスタンローチというドジョウの仲間ばっかりを集めた水槽が。寸ぐりした、手のひらサイズのクラウンローチが群れをなして泳いだり、岩の上にちょこんと乗っかってのこのこと歩くように泳ぐ様はかわいい!の一言。稲穂は暫く齧り付いておりましたとさ。パキスタンローチも、実物を見たのは初めてなんですが、ほんとにきれいなY字バンド模様で、黄色(オレンジ?)と黒のしまのカラフルなクラウンローチとはまた違った魅力。ちょこちょこと砂に吻を突っ込むしぐさは見ていて飽きません。即売会のついでに、是非彼等に会いにいってやって下さいな。植物園の方は、当日は入館料も無料です。明日、即売ブースに稲穂がいなければ、多分その水槽の前に居ると思います(笑)。
初日が無事終了し、高島平駅近くの居酒屋に直行。しかし、一軒目はなんと五時前だというのに満席!怪しい一団はさらに付近を徘徊する。漸く入れた店は開店前で、我々が寛いでいる目の前で、アルバイトの兄ちゃん達が挨拶の練習をしていた。
キムチホルモン鍋、何ピザ、子持ししゃも、イカのゲソフライ、とにかく飲んで食ってわいわいやっていた。
9月16日
二日目は、前日とは打って変わって蒸し暑い日本晴れ。お客さんの出足は鈍い。だが、多肉はなぜか良く売れる。寄せ植えもあっというまに売れてしまった。主宰殿も、来年は多肉をメインに売ろうか?と苦笑い。
トイレ休憩しにいったら、狂さんとばったり出くわした。温室の方をまだ見てないそうで、ちょうどイベントの時間で暇だし見にいこうか?ということに。回りながら、狂さんの博識が披露される。ハナヒゲウツボは、日が余り当たらないと黒くなるんだ、とか、タツノオトシゴの雌雄の見分け方など、驚くほど詳しい。酔っ払って騒いでるだけの人ではないのだ。
オープン水槽にはなぜかグッピーが沢山泳いでいて、しきりに狂さんはほしがっていた。植物園コーナーにさしかかるとさらに狂さんは元気になる。東南アジアの洋蘭が、ここには野生に近い状態で植栽されているのだ。ほかにもシダ類やネペンテスもあり、狂さん大喜び。
戻ってくる途中で狂さんは本当にグッピーを貰ってきた。もうスタッフの方とも顔見知りなので可能な浦技かもしれない。私も、三匹ほどお裾分けして貰ってしまった。若様はさきいかでそのグッピーを釣って遊んでいた。なんと入れ食いでみんな大わらい。
やはり二日めは売り上げが伸びない。これからは二日目用の品物も用意するなど、幾つかの課題が残った。また、携帯のバッテリーもやはり切れてしまうので、一泊以上する時は充電器を持ってこないといけない。なお、今回の完全版は11月刊行予定のホームガーデン通信21号に掲載予定です。(稲穗)
協力
即売品一覧
Dionaea muscipla green muscipla red Darlingtonia ムジナモ Brocchinia reducuta Cephalotus Ibicella lutea
Sarracenia psittacina purpurea venosa heterophylla courtii x leucophylla leucophylla minor purpurea x leucophylla
daniel Rudd evedine umphliana paradisa courtii rubra gulfensis
Drosera binata dichotoma filiformis capensis glabripes sp 10 indica rotundifolia spatulata anglica tokaiensis
binata multifida prolifera bulbosa major macrophylla tubaestylis erythrorhiza collina rosulata ramellosa adelae
schizandra affinis
Utricularia livida graminifolia crysantha tricolor nephrophylla pusilla uliginosa livida longifolia
タヌキモ、ノタヌキモ、イヌタヌキモ、フサタヌキモ、オオバナイトタヌキモ
Pinguicula kirkbright x ehlersae agnata x rosei gigantea x cyclosecta agnata esseriana gypsicola colimensis
cyclosecta debbartiana vallisnerifolia hirtiflora pumilla potosiensis moctezumae longifolia cousensis macroceras
leptoceras sp pachuca sp Puerto De Gallo marchiano ehlersae Santa Gertuldis primuliflora
Nepenthes viellardii thorelii x (ventlata x tobaica) ventricosa x mikei ventricosa x (clipeata x veitchi)
danseri ampullaria rafflesiana Sinagpore Giant lowii bicalcarata truncata thorelii x Tiveyii gracilis
ventricosa x maxima spatulata x maxima khasiana kihachijo 他多数
Byblis liniflora filiforia
Heliamphora minor
多肉植物多数、洋ラン多数、エアプランツ多数
*売上金の一部は森林保護のための基金に寄付させていただきました。
即売品協力
南総食虫植物園、田辺直樹、坂本匡一、内澤 真、岡 智哉、稲穂徳人 鵜原洋二 岡本直明 長澤光男 若林 浩
イベント企画 (株)プランニング21
板橋区、板橋区熱帯環境植物館